コミフォラ カタフの種子を販売しています。
真っ白な樹皮とボトル状に膨らむ幹が特徴のコミフォラ・カタフは、カンラン科コミフォラ属の中でも特に人気の高い塊根植物です。
コミフォラ カタフの種子料金
数量(粒) | 料金 |
---|---|
1 | ¥650 |
3 | ¥1790 |
5 | ¥2940 |
10 | ¥5790 |
20 | ¥11510 |
30 | ¥17220 |
40 | ¥22940 |
50 | ¥28650 |
60 | ¥34360 |
70 | ¥40080 |
80 | ¥45790 |
90 | ¥51510 |
100 | ¥57220 |
500 | ¥285790 |
1000 | ¥571510 |
※送料別
コミフォラ カタフとはどんな植物?
自生地では灼熱と乾燥に耐えつつ、数百年かけてゆっくり太ります。
葉や枝を傷つけると香り高い樹脂を分泌し、古代から薬用・薫香として重宝されてきました。
栽培下でも美しい幹肌と香りを楽しめるため、実生から育てる愛好家が増えています。
基本情報と学名
学名はCommiphora kataf。
種小名の「kataf」はイエメン北部サアダ州カタフ地方にちなみます。
低木〜小高木になり、成熟株は高さ5〜8mに達することもあります。
幹表面はワックスを塗ったように滑らかな青みを帯びた白色で、古い皮が薄く剝け落ちるたびに新しい白肌が現れます。
成長は非常に遅く、種から育てても幹がしっかり肥大するには10年以上を要します。
葉は3〜5裂の掌状複葉で、枝先に密生。
原産地と自生環境
分布域はソマリア・エチオピア・ケニアからイエメン・サウジアラビアにかけての乾燥地帯で、標高400〜1,500mの石灰岩質の岩場や荒れ地に生えます。
年間降雨量が200mm前後という極度の乾燥環境でも、岩の隙間に根を伸ばして水分を確保。
日中は40℃を超え、夜間は10℃台まで下がる寒暖差の中で生存しているため、栽培下でも高温と通風、排水性の良い用土が重要となります。
ミルラとの違い
コミフォラとして有名なのは近縁種Commiphora myrrha(コミフォラ ミルラ)で、こちらから採れる樹脂は古代エジプトでミイラの防腐や宗教儀式に用いられました。
※ミルラがミイラの語源とも言われています。
外観も異なり、ミルラは銀灰色の幹で棘が多く、高さ4mほどの灌木止まり。
カタフはより白く滑らかな幹肌と黒い枝先、そしてボトル状に太る基部が際立ちます。
香りを比べるとミルラがスパイシーで苦味が強いのに対し、カタフは柔らかな甘さが残ります。
観賞用としての魅力
カタフ最大の魅力は、雪化粧のような白肌と盆栽仕立てに向く樹形です。
細枝の剪定でシルエットを整えやすく、葉が落ちた冬は幹の造形美を、夏は小さな緑葉とのコントラストを楽しめます。
切り口から漂う上品な芳香も室内グリーンとして価値を高めます。
希少性が高く、大株はコレクターズプラントとして数十万円で取引されることもあるため、種からじっくり育てて自分だけの株を作る醍醐味があります。
コミフォラ カタフの種まきの準備
カタフは硬実種子で発芽率が低い反面、実生株は幹が早く肥大し将来性が高いのが魅力です。
発芽には高温と十分な酸素が欠かせないため、道具選びと用土設計、前処理を丁寧に行うことで成功率が大きく変わります。
ここでは播種前に整えておきたいポイントを紹介します。
あると助かる道具一覧
①ヒートマット(加温25〜35℃を維持)
②育苗箱(湿度保持と通気調整)
③ピンセット(種子表面の削り残し確認)
④紙やすり#400〜600番(外殻の軽いスカリファイ)
⑤メネデールやジベレリンなどの活力液(吸水促進)
⑥滅菌済みピンセット・ハサミ・トレー(カビ混入防止)
⑦霧吹き(腰水併用でも表面湿度を微調整)
⑨照明が弱い環境ならLED育苗ライト。
これらを揃えておくと高温多湿管理を安定させつつ、作業時のダメージや雑菌リスクを大幅に減らせます。
種子の前処理手順
①紙やすりで種皮を薄くこすり、光沢が消える程度に傷を付ける(深く削ると割れやすいので注意)。
②30℃程度のぬるま湯+メネデール&ベンレートに24〜48時間浸漬。
③用土に播種
播種に適した時期と温度
日本では5月下旬〜7月がベスト。外気温が25℃を超え始め、ヒートマット併用で床温35℃前後を保てるため理想的です。
35℃以上で湿度50〜80%をキープすると最短7〜10日で発根が確認されることも。
逆に20℃以下では休眠が解けず、発芽まで数か月〜年単位遅れることがあるため避けましょう。
夜間はやや温度を下げ、日較差を5℃ほど付けると天然環境に近づけて徒長を防げます。
発芽率を上げるコツ
硬実種子のカタフは「乾燥しすぎによる休眠戻り」と「過湿による腐敗」の狭間を攻めるのがポイントです。
温度と湿度の管理
発芽開始温度は30〜38℃が適温域。湿度は空中60%・用土表面は常時しっとりが目安。
腰水は1〜2cmにとどめ、用土が冷えないようヒートマットとサーモスタットで±1℃以内の安定化を。
芽が出たら徐々に腰水を浅くし、1週間で撤去して過湿障害を防ぎます。夜間に28〜30℃へ少し下げると代謝負荷が減り新芽が締まります。
光と暗所のバランス
種子は2〜3mmの覆土の下でも光を感知します。
高光量LEDを直上に置き発芽までは直射を避け、明るい日陰レベルでも十分かと思います。
双葉展開後に段階的に光量を上げ、1か月後には直射3〜4時間に慣らすと幹が早く太ります。
光不足は徒長の原因となるため、特に梅雨時期は補光を推奨します。
カビ対策と衛生管理
播種前に用土に90℃の熱湯をかけるといいと思います。
トレーやピンセットはアルコール消毒後にベンレート1,000倍液を噴霧。
発芽後は週1回、ダコニールなどを薄く灌注すると胚軸腐敗を防げます。
空気が滞ると糸状菌が繁殖しやすいので、育苗ドームは1日数回換気し、表面に白カビが出たら即座に取り除いてください。
発芽後の育て方
双葉が開いたら「高温高湿→高温中湿」に緩やかに移行し、根が鉢底に届く前に給水リズムと肥料管理を整えることで、幹を締めながら太らせられます。
ここからは枯らせやすいフェーズでもあるので、基本を守りつつ環境に合わせた微調整が肝心です。
水やりの基本
成長期(気温25℃以上): 用土が完全に乾いて1〜2日後に鉢底から流れるまでたっぷり給水。
休眠前(気温15℃前後): 乾いてから5日程度空け、表土が軽く湿る程度。
休眠期(落葉後10〜15℃以下): 月1〜2回、午前中に霧吹き〜少量灌水で根の乾燥死を防ぎます。
用土が常に湿ると根腐れの原因になるため、排水性と風通しを確保しつつ「乾かし気味だが極端に乾かさない」を意識しましょう。
肥料と栄養管理
本種は痩せ地適応型のため、多肥は禁物。成長期に緩効性肥料を用土に少量混ぜ、2か月毎にハイポネックスなどの液肥を灌注する程度で十分です。
休眠期は肥料を一切与えず、翌春に新芽が動き始めてから再開してください。
植え替えのタイミング
実生1年目は根が細くデリケートなので鉢増しのみ推奨。
2年目以降、根が鉢底で渦を巻き始めたら生育最盛期の6〜7月に植え替えます。
用土は播種時と同様の高排水配合に更新し、太根を切る場合は殺菌剤を塗布。
植え替え後は半日陰で1週間乾かし傷口を塞いでから潅水を再開すると失敗が少なくなります。
冬越しのポイント
耐寒性は意外と高く0℃付近まで耐えるものの、凍結と長雨は致命的です。
夜間5℃以下が続く地域では室内の南向き窓辺へ取り込み、昼間20℃以上に暖まる環境を維持。
落葉後も日照を確保すると春の芽吹きが早まります。断水気味でも完全に乾燥させないよう、月1〜2回の軽い潅水で細根を保護。
暖房の乾燥風が直接当たらない場所に置き、株元にパーライトを敷いて保温と湿度緩衝材にするとなお安心です。
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